明治時代の書式集

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既に57万冊が画像化され、うち24万冊がネットで公開されています。


倒産関係でどのようなものがあるかな、と思って見てみると、樋山広業著「会社手形破産法書式文例」(岡島幸次郎発行・明治26年)というのがありました。
この当時から書式集があったんですね。

園尾隆司判事の「民事訴訟・執行・破産の近現代史」(弘文堂)248頁によれば、明治23年3月27日に商法第三編破産が制定されています。
この施行の準備として著されたものかもしれません。

ちょうど、現行破産法の施行にあわせて、大阪地方裁判所・大阪弁護士会破産管財運用検討プロジェクトチームが「破産管財手続の運用と書式」(新日本法規)を編んだのと同じようなものですね。

書式には、自己破産的な「支払停止御届」と債権者申立的な「支払停止に付申立書」というのがありました(いずれも、本来は旧字・旧かな。必要に応じて句読点を補っています。以下同じ。)。

後者を引用してみます。
意味は十分わかりますね。


 支払停止に付申立書

   何所何商
  申立人   何  某
   何所何商
  被申立人  何  某

右何某申立候。被申立人何某義、自分に対して何々代金何百何十円支払をなすべ
き筈、去月三十一日請求致候処、支払を致さず。且、聞く処に依れば、何某は、其
後何れか罷越不在の旨相答え、其実逃走致候様にて、巳に支払停止仕候義と奉在
候に付、何卒破産の御宣告相成度此段申候成。

   右

年月日   申立人  何  某 印

  何地方裁判所長判事何某殿


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