会社の決算書類、帳簿類は本社屋に置かれており、通帳や印鑑、鍵は代表者が所持しています。申立代理人としてはどの時点で預かるべきでしょうか。
まず、通帳、印鑑、鍵は原則としてできるだけ早い時点で預かるべきでしょう。
決算書類についても申立に際して必要な添付書類なので早めに預かっておくと良いでしょう。
私は帳簿類は重要度や分量によって判断しています。
管財人の視点にたって管財業務に必要と思われるのであれば、預かったうえで管財人に責任をもって引き継げようにしておきます。
分量が膨大でかつ管財業務には不要と思われる書類であれば、代表者等に保管を委ねて開始決定後管財人の意見を聞くことにしています。
もっとも、申立代理人として不要と判断しても管財人は必要であると考えるかも知れませんので、それまではきちん保管して、代表者等が勝手に破棄しないように指示して下さい。
会計書類や帳簿類が電子データの場合はバックアップと紙ベースに印刷した上での保管も考えて下さい。
(注)本件は平成24年2月4日に行われた全倒ネット関東地区研修会のパネルディスカッションのポイントをパネラーの1人である石川が個人的に理解したところをまとめたものです。なお、よくある法人破産の具体的事例を前提にディスカッションが行われています。