初めての法人破産申立(2)

破産か、再生か、任意整理か、法的整理かの判断に際して考慮すべき事情としてはどのようなものがあるでしょうか。
まず、再建型でいけるのか、清算型にせざる得ないかの見極めが必要です。
本業での再建が可能か否かは、再建計画を描けるのかにかかってくると思います。
特に、免除益を消せるのか?資金繰りが維持できるか?あたりは重要な検討要素になるという発言がパネラーからありました。
免除益というのは、法人が有効な債務免除を受けると、会計上債務免除益を計上することとなり、これが法人税法上の益金となることです。
そのままでは法人税が発生してしまいます。
当然のことながら事業再生を行うような会社に法人税を支払う資金的な余裕はありません。
免除益の発生を防ぐためには損金の確保が重要となります。
この免除益は民事再生では特に大きな問題となります。詳しくは民事再生実践マニュアルの253頁以下を参照して下さい。

(注)本件は平成24年2月4日に行われた全倒ネット関東地区研修会のパネルディスカッションのポイントをパネラーの1人である石川が個人的に理解したところをまとめたものです。なお、よくある法人破産の具体的事例を前提にディスカッションが行われています。

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