個人再生における繰上弁済

個人再生の再生計画案の弁済期間は、3年を切ることができません(民事再生法229条2項2号、244条)。
しかし、処分可能な財産があるなど、3年未満で払いきってしまいたい場合もあります。

このようなときには、再生計画案の策定にあたり、初回の弁済額を大きく取り、残りを極少額に留めて、実質的に一括弁済に近い計画案にすることもできますが、繰上弁済でも対応が可能です。

つまり、再生計画上は通常の3年の弁済期間を定めておいて、再生計画の履行段階でこれを繰り上げて一括で支払ってしまう方法です。
繰上弁済自体は、何ら法律上の問題があるものではありません。

もっとも、債権間で不平等とならないよう、特定の債権者だけに繰上弁済を行う(または行わない)ということがないようにする必要は当然にあります。

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